2022.11.26 11月フォーラム 「宇宙における日米関係: 世界中で最も重要なこと」

講師:Garvey McIntosh氏

略歴: アメリカノースイースタン大学, 及びモントレー国際大学院卒業
1995 - 1999  長崎外国語短期大学で4年間英語を教える
2003 - 2011 NASA本局(DC)勤務開始
NASA国際部にてJAXAを含む海外宇宙局とのプロジェクト調整業務を担当(スペースシャトル、ISS国際宇宙ステーション、航空技術開発、宇宙科学関連)
2011 - 2012  NASA副長官付き特別補佐官としてNASAの政策全般の調整業務を担当。
2012 - 2017 NASA国際部と航空宇宙部に併籍し、中国との航空研究合意書を調整し合意に至る。国際航空研究フォーラム(IFAR)を通しJAXAとの協力体制を構築。
2018 NASAアジア代表部代表(在アメリカ大使館)
日本の宇宙政策やNASAとアジア諸国との宇宙探査や利用における協力等に関する諸事情の調整担当。       
駐日大使の宇宙関連事項のアドバイザーを兼務。

【スピーチと質疑応答】

11月のフォーラムで、米国航空宇宙局(NASA)のアジア担当代表Garvey McIntosh氏からのスピーチをいただいた。McIntosh氏は米国航空宇宙局が主に取り組む4つの研究分野、米国航空宇宙局の組織の形態、日本及びその他の国々と連携する期待という米国航空宇宙局のさまざまな方面を紹介することでスピーチを始めた。そして、宇宙開発の基礎知識や·有人宇宙船に備えるロボットのミッションから、アメリカ合衆国とソビエト連邦の宇宙開発競争を背景とする月に人間を立たせるための20世紀後半の歴史まで、詳しい紹介をいただいた。次に、国際宇宙ステーション(ISS)の話が続いた。国際宇宙ステーションは6つの国々が連携して建設された大きくて難しい工程であり、近年は政府だけではなく、企業との連携も求めている。スペースX、国際宇宙ステーションへ行った日本の宇宙飛行士達、異なる国が担当する宇宙開発の領域の仕事場に使う言語といったさまざまな話もいただいた。最後に、アルテミス計画という宇宙開発をもっと深く進むための計画に関する紹介をいただいた。アルテミス計画の宇宙飛行士の性別と人種のダイバーシティ、アルテミス1、2、3、HLSなどのさまざまな話もいただいた。
ま質疑応答では、NASAとISSの国際およびアメリア国内の政治による影響、未来の日本及び他の国々と連携する可能性、宇宙開発における原子力といった未来のエネルギーに関する予想、新しい宇宙開発の計画の必要性、スペースX、セキュリティー、企業との連携、火星への宇宙開発の意義などのさまざまなトピックの話をしていた。

【グループ・全体討論】

討論は、「日本は自国開発国産の大型ロケットを開発し続けるべきか」というテーマをめぐって行われた。特に、日本はすでにロケットを持っていて、開発を続けることによる莫大な費用の考えを含めて討論が続いた。
討論に参加した6つのグループでは、賛成と反対の意見が半々であった。
賛成派の意見から、日本の国際地位、日本の経済と雇用、宇宙開発の人類にもたらすメリット、テクノロジーの発展の必要性、戦争に備えることなどさまざまな方面から考えると、日本の自国開発国産の大型ロケットの開発が続くべきである。また、企業と政府の連携によるロケットを開発した方がいいという意見も出た。
反対派の意見から、費用とエネルギーの莫大なコストへの心配から、日本の自国開発国産の大型ロケットの開発の実現が難しいという意見が出た。また、日本はすでにロケットを持っていて、他の国々との宇宙開発での連携が望ましい見込みであるため、ロケットの開発をし続ける必要性がないという意見も出た。
そして、ロケットを開発するための莫大な費用とエネルギーを得ることの実現可能性、開発し続けるメリットとコストの比較といったトピックに関する討論が続いていた。また、政府といった公立な組織だけではなく、企業といった私立な組織による開発も考えるべきという話もあった。

【全体私感】

 McIntosh氏によるスピーチの宇宙開発の歴史を聞いていて、有人宇宙船の打ち上げ、国際宇宙ステーションの建立といった人類の宇宙開発のためのさまざまな取り組みの難しさと人類に対する大きな意義を実感した。それに、宇宙の広大さと比べると、人類による宇宙への探索がどんなに少ないことも実感していて、宇宙に潜んでいる秘密の神秘さに魅了されていた。
宇宙開発は、さまざまな方面からの莫大なコストが必要である一方、予想することが難しい人類に対する大きなメリットがある。宇宙開発の具体的な計画に関する討論がたくさんあって、未来の宇宙開発が人類に対してどんな影響があるかわからないが、人類の宇宙開発への取り組みが続くだろうと思う。

東京工業大学工学院3年 李 明宜

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