2013.7.17 KIP Forum 「日本文学梶井基次郎の『檸檬』と『桜の樹の下には』を通してみる世界観」
Robert A. Ulmer氏 カナダ大使館商務担当参事官・オンタリオ州政府駐日代表
KIP7月フォーラム開催。カナダ大使館商務担当参事官・オンタリオ州政府駐日代表であられるRobert A. Ulmer (アルマー) 様に、「A Different Way of Looking at the World」と題して、ご自身の経験をもとに、現代のグローバル化において様々な視点を知ることの大切さをお話していただきました。
学生時代に英文学を専攻し、来日したのち日本文学を勉強し、梶井基次郎の「檸檬」の英語訳を出版し、後にJETRO, 日本・カナダの金融界、そして現在はカナダ大使館商務担当参事官・オンタリオ州政府駐日代表をしていらっしゃるUlmer氏は、その豊富な経験から「縁」を感じることの重要性を教えてくださいました。そして、この「縁」の存在を知るためには、さまざまな事柄に目を向け、多様な視点を探る姿勢が大切であると教えてくださいました。
フォーラム最後のグループ討論では、「何がわたしたちを、異なる視点を知ることから遠ざけているのか」という質問に対する答えを話し合いました。日本文化に見られる「出る杭は打たれる」、「道をはずすと正しい道に戻りづらくなる」という風潮が挙げられたり、理由を探るのではなく、さまざまな視点を知るためにはどのような行動が必要であるのかが発表されたりしました。
ロバート教授が講義の中で何度も繰り返されていた縁という言葉は、人の想像力がつながることなのかなと考えました。それは自分が日常で触れている情報や、価値観であると考えるため、やはり、さまざまなことに興味を示し、知ることはとても大切であると感じました。(高野真実)