2013.5.27 KIP Forum 「NanoJapan+KIP討論会」
第三回NanoJapan+KIP合同討論会ということで、ナノジャパン学生とKIP学生さらに伊藤公平理事を交えて、Should all students be required to study Liberal Arts, instead of taking professional education? 学生は専門課程を学ぶより、教養課程をやるべきか、というテーマについて議論しました。
このテーマは昨年度のKIPのプロジェクトを通して見えてきた、企業が学生に求めている教養の重要性を踏まえたものです。
今回はNanoJapanの来日学生と、KIP学生がそれぞれ半数程度で1グループとなり、英語でのディスカッションを行いました。全4グループ中、先のテーマに対する結論がYesのグループが3つ、Noが1つとなりました。Yesの理由として、専門だけでなく幅広い知見を持つため、たとえ一つの学問を究めると決めていてもバランス感覚を養うためなど、一方Noの理由では、大学では高度な専門的教育を施すべきであり、高校までで充分であるなどが挙がりました。質疑応答では、アメリカのboarding school、大学へ通われた伊藤理事の体験談も含め、机上で学ぶ学問だけなく、寮生活や課外活動といった大学という場を介して私たち学生が行うあらゆることがリベラルアーツ教育であるという新しい視点にも出会いました。
日本では大抵の場合、学年が上がるごとにリベラルアーツ教育が徐々に専門教育に置き換わるのに対し、アメリカでは4年を通して一定の割合で行われるというリベラルアーツ制度そのもの違いとそこから生じる認識の差をが浮き彫りになりました。NanoJapanの学生は皆が理系であるにもかかわらず、大半の人がリベラルアーツ教育を受けており、それを面白いと感じ、重要だと理解しており、むしろ理系だからこそすべての根幹を疑い、深く考える学問である哲学を学んでいるという学生もいました。
またディスカッション中、それ自体がよいか悪いかというのは別にして、彼らの自分の意見を言おうとする積極的な姿勢、たとえば誰か話している途中でも「それってどういうこと?」と質問を投げかける場面に何度も出くわし、欧米のディスカッションスタイルを肌で感じ、もっと自分も積極的になっていこうと思いました。
(河上友紀)