2013.01.19 開催「アメリカにおける差別と偏見」
伊藤公一氏 KIP理事、American Funds取締役、イトウビル会長

1月フォーラム開催。KIP理事の伊藤公一様に、「アメリカにおける差別と偏見」をタイトルとして、日米でのご自身の経験などを基に、普段あまり語られることのない差別にまつわる諸問題についてお話いただきました。 前半では、ご自身のアメリカでの経験から歴史を振り返って、自由の国というイメージのあるアメリカでも黒人差別にはじまる様々な差別問題があり、日本人も差別されていたことや、日本においても進駐軍にまつわる差別があったことをお話くださいました。後半では、日本の差別問題として同和問題などを取り上げながらお話され、日米の差別問題解決に対する取り組み方の違いについて問題提起をなさいました。

差別問題の解決に対して、アメリカではオバマ氏が大統領になったことなどもあり比較的オープンに議論される傾向があり、日本では、「臭いものには蓋」という諺があるように、出来る限り公共の場で差別問題を議論の俎上に載せないことで問題を解決しようという傾向があるそうです。 ディスカッションでは、このようなお話を踏まえて、「差別は悪か。悪でない差別があるとしたらどのようなものがあるか」「日本の差別解消への取り組みは十分か。どのような点が欠けているか」ということを議論しました。 伊藤様は、差別問題はアメリカのようにオープンにすることで解決されるべきだと主張されていましたが、私のグループでは、差別問題を殊更に強調せず社会から隠すことで人々の差別意識が薄れていくこともあるのではないかという議論もありました。(中野舜一郎)

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