2018.7.7「世界の金融市場を相手に働く意義-先輩から後輩たちへ−」
KIP アラムナイ 瀧塚寧孝様

瀧塚寧孝氏:2012年に東京大学工学部建築学科卒業後、2014年に同大学院経済学研究科を修了。現在は公的機関に勤務されている。

7月フォーラム開催。今回は瀧塚寧孝氏にお越しいただきました。瀧塚氏は大学院生のころにKIPに所属され、アメリカ研修にも参加されたKIPアラムナイメンバーの一人です。フォーラムでは、瀧塚氏と共にアメリカ研修に参加されたアラムナイの方々も多くいらっしゃり、終始和やかな雰囲気で行われました。

瀧塚氏はご講演を「社会人としてどのように仕事の生産性を上げるか」、そして「仕事の経験を通して学んだこと」の二点に大きく分けてお話くださいました。はじめに、どのように仕事の生産性を上げるか、という点について、ご自身のお仕事での経験に基づいて話されました。瀧塚様は、ご自身が経済調査のために聞き取り調査をされた経験から、誰かの協力を得ながら仕事をする際は、まず相手のことをよく知り、相手に信用してもらう必要があると述べられました。また、限られた時間の中で何を求められているかを考え、それをいかに効率よく実行するかを意識すべきだとも述べられました。 次に、仕事の経験を通して学んだことについて話されました。この中で瀧塚氏は、ご自身の職場が公的機関であり、かつスペシャリストとしての仕事を担われていることの特色として、若手のうちに任される責任が大きく、それだけ社会に与える影響も大きいということや、研究結果を通じて若手でも多くの人と繋がりを持てるということ述べられました。そして、このように経験を重ねて自分の専門性を高めていくにつれて周囲がそれを評価してくれるようになるという点がこの仕事の面白さだともおっしゃりました。

ご講演の後のグループディスカッションは「将来のキャリアのために大学外で何を学ぶべきか」というテーマで行われました。各グループからは、他者との交流や協力の経験を積む必ことが将来のキャリアに役立つといった意見や、多様な価値観の中に身を置くことでまず自分について知る必要があるという意見が出ました。また、多くのグループから共通して聞かれたのは、学生は失敗が許されるのだから失敗を恐れずあらゆることに挑戦すべきだという意見でした。瀧塚氏はこれに対して、学生時代は様々なことに挑戦すべきだが、それに対して評価されることは少ないため、積極的に行動に対する評価を求めるべきだと指摘されました。

瀧塚氏は学生の時点では知り得ない、社会に出てから必要となるポイントについて、ご自身の貴重な体験から話してくださいました。最後になりますが、ご多忙の中私たちのために時間を割いてくださり、ありがとうございました。

(嶋津 寛之)

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