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2016.09.28 KIP Forum “言語・進化・グローバリゼーション”
山下雄士氏 一般社団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC) 常務理事

山下雄士氏:略歴
京都生まれ。大学卒業後、日商岩井株式会社(現在の双日株式会社)で鉄鉱石輸入や発電プラント関連の業務に携わる。2008年より国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)にてTOEIC Testsの担当をし、現在常務理事を務める。

9月フォーラム開催。今回はTOEICを運営する国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)の常務理事の山下雄士氏を講師にお招きしました。ご講演のタイトルは「言語・進化・グローバリゼーション」。前半部では英語能力測定試験としてTOEICのあり方、後半部ではグローバリゼーションに関する興味深いお話をいただきました。

最初にご講義の前半部では、山下様にTOEICの歴史や目的などTOEICというテストに関するお話や英語能力というものに関するお話をいただきました。そして、同じ英語能力測定試験であるTOEFLとの比較で、TOEFLが学術的な英語能力の測定を目標としているが、TOEICの目的はビジネス上のコミュニケーション能力を測定することにあることなどを述べられました。また、その目的をお話しされる中で、TOEICは忙しい社会人が気軽に何度も受けることができるように受験料や試験時間を低く設定していることなどをお話くださいました。そういったお話の中で、特に印象深かったのは、いくらTOEICの点数が高くても、仕事の能力はそれだけでは語ることができないとお話しされたことでした。前半部の最後では語学習得のためのモチベーション維持の大切さや、継続力など幾つかの必要条件を教えてくださり、語学学習の途上にある私たちには非常にためになりました。
ご講義の後半部では「進化とグローバリゼーション」というタイトルでグローバリゼーションとその歴史、特徴についてお話ししてくださいました。その中でも印象深かったのは現在のグローバリゼーションとは単にアメリカ化を指すのではないかというご指摘でした。講義後の質疑応答の時間では、沢山の質問が寄せられていました。

その後のご講義を踏まえてのディスカッションでは、自分たちがあるエンジニアリング会社の社員であると仮定して、外国人社員を20%新規採用するとしたら、日本人の社員に外国人社員と英語で仕事をさせるか、外国人社員に日本語を身につけてもらうかどちらにするのか、をテーマに班ごとに話し合いました。どの班も話し合いの中で様々な意見が見られましたが、最終的な発表の段階では、「日本人社員が英語で仕事をするべきだ」という結論に達した班が多かったようです。その理由の大半は、今後の海外進出などを考慮すると、英語のできる社員が多くなった方が結果的には得だというものでした。また、外国人が日本語を学ぶべきだとする側からは、20%という数のために社員全員が努力するのはおかしいとの意見や、母国語の良さを見失う懸念などが挙げられました。そして、ディスカッションが終わった後には、山下様よりご講評とお言葉をいただきました。その中で、現在、日本では少子高齢化が進んでいるために、海外からの人材を活用するのは必要不可欠であること、しかし同時に英語力を伸ばすことは難しいということを語られました。現代の日本ではグローバリゼーションと英語力の重要性が盛んに語られています。そんな現代を生きる私達学生や若者にとって、「言語・進化・グローバリゼーション」をテーマとした今回のご講演は本当に興味深く、ためになるものでありました。最後にこの場をお借りして、お忙しい中講演をしてくださった山下様に心よりお礼申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
(武野絹子)

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